ジュール加熱と誘電加熱の違いを徹底解説！治療の仕組みや特徴とは？

美容治療の一環として「RF治療」という言葉を耳にすることは多いでしょう。しかし、一言で「RF」といっても、使用する美容機器やメカニズムはさまざま。

今回は、その中でもジュール加熱と誘電加熱という加熱方式の違いにフォーカスして、RF治療の仕組みを解説します。

それぞれの加熱方式を利用した美容機器の種類や特徴の違いもまとめました。効果的なRF治療を導入したい方は、ぜひ理解を深めておきましょう。

RFとは？主な美容機器における加熱方式の違い

まずはRF治療の中から2つの加熱方式「ジュール加熱」と「誘電加熱」について解説します。主なRF機器の加熱方式と併せてチェックしていきましょう。

そもそもRFとは？

「RF」はradio frequencyの略語です。ラジオ波や高周波と呼ばれることも。RF治療では、皮膚の真皮層に熱を与え、肌の引き締めを促す効果が期待されています。

しかし、肌悩みにアプローチする方法は、機器によって異なり同じではありません。そこで注目したいのが「ジュール加熱」と「誘電加熱」の2種類の加熱方式です。

主なRF機器の加熱方式

RF機器には、ジュール加熱によるものと、誘電加熱を利用するタイプがあります。主なRF機器を加熱方式の違いごとにまとめました。

美容治療においてよく耳にする主流な機器であっても、加熱方式がそれぞれ異なることが分かります。

ジュール加熱と誘電加熱の違いを表でチェック

ここでは、ジュール加熱と誘電加熱の違いを表でチェックしていきましょう。加熱メカニズムやチップの構造などの違いをまとめました。

なお、物質の誘電率と導電率はそれぞれ独立しており、どちらが高ければ一方は低いというわけではありません。

作用する組織によっていずれも特性が異なるため、どちらの方式がより適しているか判断する必要があります。

RFのジュール加熱を深掘り｜仕組みと特徴

ここからは、RFのジュール加熱と誘電加熱の違いをより把握するために、それぞれの仕組みと特徴を深堀していきましょう。まずはジュール加熱について詳しく解説します。

ジュール加熱の原理は電気抵抗がカギ

ジュール加熱とは、導電性のある物質に電流を流した際に、物質が持つ電気抵抗によって熱が発生する現象を指します。

電流が流れることで物質内部の電子と原子が衝突し、熱エネルギーに変換される仕組みです。電流が直接流れることが重要で、電気抵抗が大きいほど発熱しやすい特徴があります。

サーマジェンやボルニューマでは、金属製のチップから皮膚組織に直接電流を流し、組織の電気抵抗によって発熱させる仕組みを利用して治療を行います。

ジュール加熱の特徴

ジュール加熱の特徴は、直接電流を流すため、肌の電気特性や組織の状態が加熱効率に影響する点です。電流が流れる距離が長いと、それだけ電気抵抗が大きくなります。

例えば、脂肪層が厚い場合、皮膚の深い部分で熱が発生しやすいでしょう。皮下脂肪の厚みや組織の水分量などにより、発生する熱量が異なるのがポイントです。

誘電加熱を深掘り｜仕組みと特徴

続いて、誘電加熱の仕組みと特徴をチェックしましょう。

誘電加熱の原理は分子レベルの摩擦熱

誘電加熱は、絶縁体に高周波の電場をつくることで、物質内部の分子が振動・回転し、それに伴う摩擦によって熱が発生する現象です。

電場とは、電気の力が作用するエリアのこと。電気を通さない物質に電場を与えることにより、熱を発生させられます。ジュール加熱と異なり、誘電加熱では電流が流れないことがポイントです。

美容医療分野では、サーマクール、DENSITY、EVOなどが誘電加熱の原理を利用。絶縁体でできたチップを使用し、高周波の電場を組織に作用させ治療を行います。

誘電加熱の特徴

誘電加熱は、電場内に存在する物質を均一に発熱できるのが特徴です。ジュール加熱のように電流経路に依存しないため、電気を通しにくい物質に熱を与えられるだけでなく、組織の厚みによる影響も受けにくいでしょう。

ただし、電場があれば熱を発生させられることから、火傷に考慮する必要があります。

また、誘電加熱は水分量が多い物質に対して熱を起こしやすい仕組みです。そのため、水分が豊富な真皮層にアプローチしやすい特徴があります。

熱を利用した美容医療に対するよくある質問

最後に、RF治療のように熱を用いた美容治療にまつわる質問にお答えします。

脂肪細胞の誘電率・伝導率の特徴は？

脂肪細胞の細胞内液は誘電率が高く、導電率は低いのが特徴です。一方、脂肪細胞における細胞膜は、誘電率・導電率ともに高い傾向があるといわれています。

引き締めが脂肪溶解になることはある？

脂肪に熱を与えすぎると、熱変性が生じる可能性があります。加熱温度が高いほど、熱変性に至る時間が短くなるのが特徴です。

例えば、加熱温度が43℃から44℃と1℃上昇しただけで、熱変性を起こす時間はおよそ半分になります。

ジュール加熱と誘電加熱の違いを理解して目的や部位ごとに使い分けよう

RF治療のメカニズムにおけるジュール加熱と誘電加熱の違いを解説しました。

ジュール加熱と誘電加熱には、電気を通すかどうかや皮膚の厚みによる影響の違いなどがあります。2つの発熱メカニズムをそれぞれ利用する美容機器は、肌の状態や求める仕上がりごとに使い分けが可能です。

機器を導入する際は、ジュール加熱と誘電加熱の違いをしっかり理解しておきましょう。

この件についての動画解説はこちら

【治療の内容】サーマジェン（高周波RF治療）
【治療期間および回数の目安】1～3ヶ月に1回、4～6回程度 ※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】1回約¥40,000〜¥100,000
【リスク・副作用等】赤み、腫れ、むくみ、熱感、熱傷、色素沈着、肝斑の悪化など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
　https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
－重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

【治療の内容】ボルニューマ（高周波RF治療）
【治療期間および回数の目安】約3～6ヶ月に1回程度
【費用相場】1回約¥60,000～¥200,000 ※部位・ショット数に応じて各クリニックで異なります。
【リスク・副作用等】熱感、浮腫、火傷、水疱、しびれなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
　https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
－重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

【治療の内容】サーマクール（高周波RF治療）
【治療期間および回数の目安】約6ヶ月～1年に1回程度
【費用相場】1回約¥100,000～¥300,000  ※部位・ショット数に応じて各クリニックで異なります。
【リスク・副作用等】赤み、熱感、腫れ、熱傷など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
　https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
－重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

【治療の内容】サーマジェンEVO（高周波RFによるたるみ治療器）
【治療期間および回数の目安】2～3ヶ月に1回　※肌状態によって異なります。
【費用】1回 ¥22,000～¥66,000  ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】赤み、腫れ、浮腫みなど
【未承認医療機器・未承認医薬品等を用いた治療について】
・本治療には、国内未承認医薬品または未承認医療機器を用いた施術が含まれる場合がございます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
－重大なリスクは報告されていませんが、リスクが明らかになっていない可能性があります。
－万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

【治療の内容】デンシティ
【治療期間および回数の目安】6ヶ月に1回程度 ※治療期間や回数等は個人差があります。
【費用相場】1回¥40,000～¥120,000程 ※施術部位、各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】発赤、熱感、かゆみ、痛み、むくみ、腫れ、乾燥など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
　https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
－重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

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