
日本の美容看護師は施術レベルが高い!?人材に関する開業前の不安を解消
美容クリニック開業にあたり、多くの先生方が頭を悩ませるのが「人材問題」。とくに気になるのが、クリニックの質を左右する「看護師」の採用と育成ではないでしょうか。
「美容医療の経験がない看護師でも大丈夫だろうか?」「施術を覚えるのにどれくらい時間がかかるのだろう?」「どんな仕事内容を任せられる?」といった不安は尽きません。
しかし、日本の看護師の施術レベルは外国に比べて高いといわれています。その理由と効果的な人材育成方法をご紹介。不安を解消して、美容クリニックの立ち上げに踏み出しましょう。
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日本で美容看護師を採用すると高い施術クオリティを確保できる
開業準備を進めるなかで「看護師の研修に時間がかかりそう…」と気がかりな先生も多いでしょう。しかし、日本の看護師は外国の看護師と比べて高いスキルがあります。はじめに、日本の美容看護師について詳しく見ていきましょう。
3日でできる!?やる気次第で驚くほど早い技術習得が可能に
基本的な施術の機械操作や接遇をマニュアル化することで、意欲のある看護師であれば驚くほど短期間で習得できる可能性があります。
「3日」というのは極端な例かもしれませんが、従来のイメージよりも習得期間を短縮できるでしょう。
もちろん、安全かつ質の高い施術を提供するためには十分な研修が必要ですが、過度にハードルを高く設定する必要はありません。おおむね1ヶ月が目安だといえます。
海外事例から見る「マニュアル化」の効果と習得期間
海外での事例を見てみましょう。レーザー機器の操作ができるようになるまで約2、3日、接客を覚えるまで約2週間という実績があります。
操作方法や接遇を動画マニュアル化し、看護師に視聴と実践を繰り返してもらうことで、効率の良いスキルアップが狙えるでしょう。
美容機器の進化と操作の簡便性
近年、美容医療で用いられるレーザー機器や光治療器などは、操作性が向上しており、直感的に操作しやすくなっています。K.O.techでも、手技マニュアルを動画にして配信。看護師の操作技術習得期間の短縮に寄与しています。
日本では誰でも看護師になれるわけではない
そもそも、日本で看護師になるには文部科大臣指定の学校もしくは厚生労働省指定の看護師養成所を卒業し、国家試験を受けなければいけません。なお、国家資格を所持していない人が看護師を名乗ると、罰則が科せられます。
また、看護の現場ではアセスメント能力が問われます。アセスメントとは、患者様の現状を判断して原因を特定し、今後の経過を予測すること。正確な判断能力が問われるうえ、問題を解決に導く論理的思考が求められます。
さらに、働き始めてからも勉強をし続ける必要があり、看護師には向上心がなければいけません。このような理由から、日本の看護師には高いポテンシャルがあるといえます。
そのため、開業に伴い新たに採用した看護師でも、高レベルの技術の習得が可能だといえるでしょう。
美容クリニック未経験看護師を採用するメリットと育成戦略
「美容クリニック経験者を採用すべきか?」と悩む先生もいるのではないでしょうか。
美容クリニック未経験でも臨床経験がある看護師を採用するメリットは、医療的スキルが高い点です。点滴や注射といった医療行為の経験があるので、美容クリニック未経験だとしても安定した技術力を発揮できます。
美容クリニック未経験の看護師を育成する際は、以下の点を重視しましょう。
研修プログラムを確立して接客や機器の操作を指導する
施術の手順や機器の操作、接遇に関する決まりはマニュアルを作成して、人材育成を進めましょう。
さらに、日常の業務を想定して実践を積むOJTという研修を行います。このように、美容クリニック開業時には、誰でも分かりやすいマニュアルを作成しておく必要があります。
接遇教育に力を入れる必要がある
自由診療の美容クリニックで働く看護師には、商品を販売する営業力に加えて高いホスピタリティが必要です。病棟で働いていたときは「看護師と患者さん」という関係性でしたが、美容看護師になるのであればお客様として接客しなければいけません。
そのため、美容クリニックで働いたことがない看護師には、接遇教育を重点的に行う必要があるといえるでしょう。
美容看護師を採用するメリットと注意点
即戦力を求める場合は、美容クリニックで勤務経験がある看護師を積極的に採用しましょう。
美容看護師の経験があれば、美容クリニック特有の仕事内容や施術の流れやスキルを基礎から教育する必要はありません。最低限の研修期間ですぐに患者様の施術を担当できるでしょう。
美容看護師経験者を採用する際は、厳しいノルマを設定しないよう注意する必要があります。自由診療という特性上、安定した経営のためには売上を重視するのは当然のことです。
しかし、厳しすぎるノルマはモチベーションを下げてしまうことも。ほかの美容クリニックでの経験がある看護師であれば、前職の労働環境と比較して離職につながる可能性が高まるでしょう。
看護師と個別面談をしたり、こまめにミーティングをしたりと、コミュニケーションを図って現場の声を聞くのが対策として有効です。
開業時の人材確保は苦ではない!マニュアル作成で即戦力に
美容クリニックを開業するにあたり必要な看護師の採用・育成・施術スキルの習得について解説しました。日本で看護師を名乗るには国家資格が必要で、勉強量も決して少なくありません。
ポテンシャルが高い日本の看護師なら、美容経験がなくても約1ヶ月を目安に必要な技術を習得できるでしょう。そのためには、分かりやすいマニュアルを作る必要があります。
今回ご紹介した内容を参考に開業前の人材に関する不安を解消し、自信を持ってスタートを切ってください。
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