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サーマジェンが頬こけしにくい理由は?加熱方式の違いと注意点を解説

RF施術において、「サーマジェンは頬こけしにくいですか?」と患者様から聞かれた経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

従来のRF施術においては、頬こけのクレームが挙がることも少なくありませんでした。しかし、サーマジェンを使った治療では、頬こけのリスクが抑えられます。

今回は、RFの加熱方式と頬こけとの関係、サーマジェンを使用する上で気をつけたい注意点についてご紹介します。クリニックの治療体制に反映したい方は、ぜひ参考にしてください。


目次[非表示]

  1. 1.RF施術の「頬こけ」という課題
  2. 2.頬こけリスクの鍵は加熱方式!「誘電加熱」と「ジュール加熱」
  3. 3.「誘電加熱」の仕組みと頬こけリスク
    1. 3.1.誘電加熱の仕組みとは?
    2. 3.2.誘電加熱の頬こけリスクが高い理由
  4. 4.「ジュール加熱」の仕組みと頬こけリスク
    1. 4.1.ジュール加熱の仕組みとは?
    2. 4.2.ジュール加熱の頬こけリスクが低い理由
  5. 5.【要注意】サーマジェンでも「頬こけ」リスクはゼロではない
    1. 5.1.ホットスポット形成の可能性と対策
    2. 5.2.照射テクニックの重要性
  6. 6.サーマジェンで「頬こけ」しにくい効果的な施術体制の構築へ


RF施術の「頬こけ」という課題


RFとは、ラジオ波・高周波と呼ばれる電磁波のこと。主に、気になる肌のシワやたるみ、皮下脂肪へのアプローチが期待できるでしょう。

しかし、顔へ適応した際に、頬こけが起こるリスクがあることも見逃せません。従来、RF施術における頬こけは仕上がりに対する大きなクレームの1つであり、患者様のみならず美容クリニックにとっても悩ましい課題でした。

サーマジェンが登場すると、頬こけしにくいRF施術として話題になり、美容クリニックでの導入が進んだ現状があります。


頬こけリスクの鍵は加熱方式!「誘電加熱」と「ジュール加熱」


燃焼法


頬こけのリスクを左右する重要なポイントは、機器の加熱方式です。「誘電加熱」と「ジュール加熱」の2種類があり、肌状態によって使い分けられます。

一般的に誘電加熱の方が頬こけしやすく、ジュール加熱の方がしにくい傾向があります。例えば、サーマジェンは「ジュール加熱」、サーマクールは「誘電加熱」と加熱方式が違うため、頬こけのしやすさも異なるのです。

しかし、ジュール加熱方式の機器を用いた施術で必ずしも頬こけしないわけではないため、注意しましょう。


「誘電加熱」の仕組みと頬こけリスク


なぜ加熱方法が違うと、頬こけのしやすさが変わるのでしょうか?まずは、誘電加熱の仕組みと頬こけの関係について詳しく解説します。


誘電加熱の仕組みとは?


誘電加熱は、電気の力が働く「電場」を形成して熱を発生させるメカニズムです。電場の形成により、電気に反応して分子が回転。隣り合う分子が衝突し摩擦が起こることで、発熱します。

誘電加熱は、水分量が多いと分子の動きが活発になるため、肌の真皮層で発熱が起こりやすいことがポイントです。また、照射の際に電流が流れず、電気の通しやすさは関係ない点がジュール加熱と異なります。


誘電加熱の頬こけリスクが高い理由


誘電加熱には、皮下脂肪が薄い場所でも分厚い場所でも同じように分子が振動し、電場全体を均一に加熱しやすいという特徴があります。

つまり、皮下脂肪の厚さに関係なく、電場にある脂肪は同じように縮みます。よって、もともと脂肪が少ない部位に照射すると、「頬こけ」につながるだけでなく、症状がさらに悪化する懸念もあるのです。


「ジュール加熱」の仕組みと頬こけリスク


次に、サーマジェンに用いられているジュール加熱についてご紹介します。なぜ頬こけがサーマジェンでは起きにくいのか、紐解いていきましょう。


ジュール加熱の仕組みとは?


ジュール加熱は、皮膚に電流を流した際に発生する、電気抵抗によって熱を起こします。そのため、電気の通しやすさと、電流の流れる距離が大きなポイントになります。

電気を通しづらかったり、電流の流れる距離が長かったりすると、電気抵抗が大きくなるため分子の摩擦が増加するでしょう。そのため、水分量が少なく電気抵抗が高い、厚みのある脂肪層において熱が発生しやすくなります。


ジュール加熱の頬こけリスクが低い理由


電場内で均一に発熱が起こる誘電加熱と違い、脂肪の厚みによって発熱の強さが異なるのがジュール加熱。

「臨界深さ」という脂肪の厚みの閾値を超えると、急激な温度の上昇が起こることが特徴です。脂肪が厚い部分ほど発熱作用が強く、頬のような脂肪の薄い部分では熱が発生しにくいため、頬こけが起こりにくいのです。

また、「臨界深さ」は電流密度によって変化します。使用する機器の照射の強さを確認しておきましょう。


【要注意】サーマジェンでも「頬こけ」リスクはゼロではない


予防


それぞれの仕組みから、サーマジェンに用いられている「ジュール加熱」は、「誘電加熱」よりも頬こけリスクが低いことが分かりました。

しかし、ジュール加熱の機器を扱う上では注意点もあります。以下の2点に気をつけましょう。


ホットスポット形成の可能性と対策


ジュール加熱において「ホットスポット」が作られる点に注意が必要です。ホットスポットとは、電流密度が局所的に上昇し高温になるエリアのこと。

とくに、球状や凸状の照射チップを使う際に発生しやすく、頬などの脂肪が薄い部分に使うとこける原因になります。


照射テクニックの重要性


サーマジェンを使う際は、施術部位をつまんで、皮下脂肪を寄せて厚くすることを推奨しています。深さのある脂肪層を物理的に作り出し、効率よくアプローチするためです。

このテクニックにより、皮膚が張った薄い箇所やくぼんだ部分に照射しても、こけることなく施術ができます。


サーマジェンで「頬こけ」しにくい効果的な施術体制の構築へ


今回は、「誘電加熱」と「ジュール加熱」の2つの方式と、頬こけリスクについて解説しました。サーマジェンによる施術は、ホットスポットへの意識と施術者の技術の向上も重要です。

サーマジェンの導入に合わせて、知識・技術の強化を図ることで、頬こけしにくく、効率的に脂肪にアプローチできるような、施術体制を構築しましょう。


この件についての動画解説はこちら



【治療の内容】サーマジェン(高周波RF治療)
【治療期間および回数の目安】1~3ヶ月に1回、4~6回程度 ※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】1回約¥40,000〜¥100,000
【リスク・副作用等】赤み、腫れ、むくみ、熱感、熱傷、色素沈着、肝斑の悪化など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
 https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
 

【治療の内容】サーマクール(高周波RF治療)
【治療期間および回数の目安】約6ヶ月~1年に1回程度
【費用相場】1回約¥100,000~¥300,000  ※部位・ショット数に応じて各クリニックで異なります。
【リスク・副作用等】赤み、熱感、腫れ、熱傷など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
 https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

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